AIが解き明かすワインパッケージデザインの魅力
更新日:2024年9月12日
ワインの世界において、パッケージデザインは商品の魅力を伝える上で不可欠な要素です。視覚的な印象がワインの品質や特性についての期待を形成し、ボトルの形状や色、ラベルのデザインは消費者に最初に与える印象となります。また、パッケージデザインはブランドイメージを構築する1つの要因にもなります。商品の特性や、背後にあるストーリーを伝えることで、消費者の購買意欲を高めます。このように、パッケージデザインの印象はとても重要で、その印象をコントロールしていくことが商品開発成功へのカギとなります。
しかし、定量調査は費用が膨大にかかりますし、そもそも調査にかけられないブランドも存在すると思います。そこで、感性AIでは消費者のデータを学習したAIを用いることで、このような課題解決をサポートしております。

今回は、こちらの2つのパッケージデザインを消費者データを学習したAIで定量評価してみました。2つのパッケージデザインを評価した結果が下記の通りになります。上のwhite wineのパッケージデザインがワインラベル①、下のred wineのパッケージデザインがワインラベル②です。

総合評価の結果は、ブドウのデザインが施されたワインラベル②の方が好意度、品質感などが高い結果となりました。それでは、2つのイメージの質の違いはどこにあるのでしょうか?

質的な要素について着目すると、2つのデザインともに上品で穏やかなイメージが高い結果となっています。そして、総合評価で好意度の高かったワンラベル②は、みずみずしく爽やかで落ち着いた印象が高くなっています。一方、ワインラベル①は楽しい印象が強いデザインであることがわかります。確かに、ワインラベル①はなにか物語の一節に出てきそうなお家のデザインで楽しさが伝わりますし、ワインラベル②はブドウのデザインから瑞々しさや落ち着きを感じます。
では、好意度の高かったぶどうのデザインのワインラベル②について、性年代別に評価を見てみるとどのような差が見られるでしょうか?20代と50代でその差を比較してみました。

差に着目して結果を見てみると、ぶどうのデザインのワインラベル②は、20代からはみずみずしい、若々しいと感じられています。一方で、50代からは安心感のある、整然とした、親しみのある、という印象が特に強く感じられています。つまり、おうちのデザインのワインラベル①と、ブドウのデザインのワインラベル②を比較した際に、好意度を引き上げていたと考えられるみずみずしく落ち着いた印象ですが、その中でも特に20代はみずみずしさを、50代は落ち着いた印象を強く感じ取っていることが分かりました。
今回のワインのターゲットが50代で、安心感などを伝えたい場合は、ブドウのデザインのワイラベル②がピッタリのデザインということが分かります。
このように、感性AIの感性AIアナリティクスを用いれば、消費者調査を行わずとも消費者データを学習したAIがパッケージデザインの印象を定量定期に評価することが可能です。また、好意度などの総合評価だけにとどまらず、その質的な印象を探ったり、性年代別にどのような差があるのかを確認しながら、デザイン開発に活かしていくことが可能です。
商品開発における効率化とコスト削減方法について、AIを用いた事例を掲載しております。
今回利用した、感性AIアナリティクス
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