ひらがな・カタカナでどう違う? オノマトペの表記の違いを説明!
- 管理者 感性AI
- 5月23日
- 読了時間: 4分

オノマトペは感覚イメージを写し取ったことばです。オノマトペは、軽いものが緩やかに動くさまを表わす「ふわふわ」や、ものが素早く動くさまを表わす「ビュンビュン」などがあります。
オノマトペを書くときには、ひらがなとカタカナ2つの方法があります。例えばオノマトペの「わんわん」は、「わんわん」「ワンワン」どちらでも表わせます。
ひらがなとカタカナの使い分けにルールはある?
ではオノマトペの、ひらがなとカタカナの使い分けにルールはあるのでしょうか?答えから述べると厳格なルールはありません。
ただし出版・放送業界で決められているおおよそのルールはあります。
オノマトペは、擬音語・擬態語(※1)におおむね分けられますが、擬音語はカタカナで表わし、擬態語はひらがなで表わすというルールが示されています。
※1 擬音語:「コンコン」など音を表わすもの 擬態語:「ふわふわ」など何かの動きや様子を表すもの

ですがルールで「なるべくカタカナで書くがひらがなで書いても良い」など、両方の表記を認めていることから、このルールはあくまでも目安にとどまり、どちらで表記しても良いとわかります。みなさんも「わんわん」「ワンワン」の両方を目にする機会があるのではないでしょうか?

実際はどのように書かれる?
表わし方は自由ですが、選ばれる表記に一定の傾向があります。
その傾向のひとつが「音を写したオノマトペにはカタカナ表記が使われる」です。
国会会議録のオノマトペに関する調査(※2)では、音を写したオノマトペでカタカナが使われる傾向があるとわかりました。
※2 秋田喜美(2022)『オノマトペの認知科学』新曜社
下の図は国会会議録で使われたオノマトペの回数を示しています。「ワンワン」「パチパチ」などの音を写したオノマトペには、「キラキラ」「ザラザラ」などの音を写さないオノマトペに比べてカタカナが多く使われています。

このようにオノマトペの性質によって表記の使い方に傾向が見られます。
パッケージにおけるオノマトペの傾向
パッケージで使われるオノマトペにも、ひらがなとカタカナの表わし方に傾向があります。商品パッケージに書かれたオノマトペの調査(※3)から、オノマトペの型と表記に関連があるとわかっています。
※3 黄慧(2023)「お菓子メーカーの商品パッケージに使われるオノマトペ―お菓子メーカー4社を対象に―」『語学研究所論集』27, pp.63-80, 東京外国語大学語学研究所, doi:10.15026/125118
調査結果から「あっさり」「しっとり」など「〇っ△り」型のオノマトペでは、ひらがなが多く使われる傾向があるとわかりました。
また「パリパリ」「ザクザク」など「〇△〇△」型のオノマトペでは、カタカナが多く使われる傾向があるとわかりました。

見た人はどのように感じる?
さらにオノマトペの表記によって見た人の感じ方が変わるとわかっています。
肌ざわりなど質感をあらわすオノマトペの表記と、思い起こす感覚に関する調査(※4)では、擬態語の場合、ひらがなのほうがカタカナに比べて五感(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)を思い起こしやすいとわかりました。
さらに、ひらがなとカタカナのオノマトペで、それぞれどのような印象を持ちやすいかわかりました。
※4 矢口幸康(2012)「テクスチャーを表現するオノマトペの感覚関連性評定に表記形態が与える影響」『認知科学―bulletin of the Japanese Cognitive Science Society―』19, 2, pp.191-199, 日本認知化学会, doi:10.11225/jcss.19.191

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